
山﨑 淳 教授
やまざき じゅん
連絡先 | jyamazak★mukogawa-u.ac.jp (注)★を@に変えてお送りください。 |
---|---|
担当教科 | 日本古典文学概論、中世文学講読Ⅰ・Ⅱ、日本語表現演習Ⅰ・Ⅱ、日本古典文学史、演習Ⅰ・Ⅱなど |
専門領域 | 日本中世文学、仏教文学、説話文学 |
所属学会 | 中世文学会、仏教文学会、説話文学会 |
経歴 | 大阪大学文学部文学科国文学専攻卒業 大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得後退学 大阪大学より博士(文学)を授与 日本大学生物資源科学部(2009~2018) |
主な業績 | 『寺院文献資料学の新展開 第9巻 近世仏教資料の諸相Ⅱ』(編集 臨川書店 2020) |
担当する授業の内容・魅力 | 古典文学を対象に、研究の方法論を講義したり、みなさんと作品の読解を進めていったりすることが中心になっていきます。古典文学・近代文学に限らず、作品にはストーリーのみにとどまらない様々なフックがあります。実は現在の我々が作品を読んでなんらかの「違和感」を持ったときこそが、そのフックに出会うチャンスなのです。この違和感を違和感のままで終わらせてしまうのは、あまりにももったいない! それをきっかけに考察を巡らしていくことで、作品の持つ新たな可能性(魅力、と言ってもいいでしょう)を見出すことも多いわけですから。授業においては、作品にツッコミが入ったとき、そういうフックが見つけられるのではないかと思ってください。私もやりますが、受講するみなさんにも自分から作品にツッコミをいれ、より深く作品世界を味わっていくことを願っています。 |
研究の魅力 | 寺院の文献資料調査というのは、「現物(モノ)としての書物」(江戸時代以前のものが多い)に触れることが中心になります。実際に書物を手に取ると、その内容とともに、「表紙に名前が見えるこの人は何者なのだろう?」「この記号は何を意味しているのだろう?」と、絶えず興味が湧いてきます。それを知るために、さらに別の書物を手に取り、また関係する先行研究をチェックしていきます。こうした小さな積み重ね(そもそも研究というのは先人の研究の積み重ねの上に成り立っています)が、ある日、明確な形を持った像を結ぶことがあります。たとえばそれは人と人とのネットワークだったりします。そして、さらに思わぬ発見や、ハっとした着想につながることもあります。こうした瞬間を強く体感できることが研究の魅力と考えています。 |
紹介したい一冊 | 紅野謙介『書物の近代』(ちくま学芸文庫 1999) 私は古典文学が専門ですが、「研究の魅力」のところでも記したように「現物(モノ)としての書物」を相手にすることが多くあります。ここに紹介した一冊は、近代が対象となっていますが、文学作品・文学史に「モノとしての書物」という視点から迫っており、その点では私の研究にとっても興味深いものです。本の装丁のみならず、印刷用の紙や収納用の家具にも考察を及ぼしていく本書の内容は、物事を様々な角度から見ていくことの面白さ、重要性を具体的に見せてくれています。 |