影山 尚之

影山 尚之 教授
かげやま ひさゆき

 今年の目標は、整理整頓。研究室に学生や先生が訪ねてきても、一人しか座れない状態がしばらく続いている。そろそろなんとかしないと… 血液型A型は神経質で几帳面と言われるけれど、例外もいるんだね。落ち着いて1つのことに集中するというのが苦手みたい、興味が多方面に拡散してしまうのです。それは旅をしていても痛感するところで、一箇所をじっくり楽しむよりは、あちらへこちらへと一日中歩き回って、へとへとになって、結局どこで何を見たのか忘れてしまうという具合。「いい歳をして」と言われるでしょうが、「いい歳」だからもはや治らないのですよ。

影山ゼミブログ

連絡先hk21293★mukogawa-u.ac.jp
(注)★を@に変えてお送りください。
担当教科古文入門  上代文学講読  演習Ⅰ  演習Ⅱ
専門領域上代(奈良時代)日本文学
所属学会萬葉学会 美夫君志会 上代文学会 古事記学会 風土記研究会
経歴1960年大阪府生  大阪府立池田高等学校卒業  関西学院大学文学部卒業
関西学院大学大学院博士課程後期課程退学  博士(文学)(奈良女子大学)
1987年~2012年 園田学園女子大学に勤務
2012年4月武庫川女子大学日本語日本文学科着任(現在に至る)
主な業績

『萬葉集の表現空間』(塙書房)
『歌のおこない 萬葉集と古代の韻文』(和泉書院)
『萬葉集の言語表現』(和泉書院) ほか

担当する授業の内容・魅力

 ゼミのことを書きます。演習Ⅰ、演習Ⅱでは毎年遠足を計画・実施しています。もうずっと前から続けていることです。万葉集の歌の生成現場が関西の各所に存在していて、そこを訪れることで作品理解に資する面があるためですが、まあそれは表向きのことで、春秋の良い季節に景色を眺めながらぶらぶら歩いたら楽しいじゃないですか。結構な距離を歩きますから、その間に学生―教員は会話を交わして次第に打ち解けるのも嬉しいことです。ご飯も一緒に食べますしね。万葉集のことを調べようと思うなら、図書館へ行くより先に、平城宮跡を訪ねるべきです。

研究の魅力

 研究することの意義や魅力を悟ってしまったら、その時はもう研究することをやめると思います。萬葉集や古代のことばをあれこれと探ってみる瞬間は楽しいと感じるのですけれど、それが何かの役に立つとか、この楽しさをたくさんの人たちに伝えたいとか、そんなふうに思うことはありません。なお、研究対象は奈良時代、いまから1300年ほど以前の日本の文字文化ですが、それを「古い」とは捉えていません。大昔の、私たちと縁もゆかりもないことがらだったら、それを詠んだり考えたりする意味などない。現代を生きる私たちに1300年前からずっと持ち越している文化現象だから、アプローチしてみようと思うのです。

紹介したい一冊大野晋『日本語の年輪』

かなり古いですが、大野晋『日本語の年輪』(新潮文庫)は良い本です。日本語の意味の奥深い部分を掘り起こしてくれます。