大日1年前期開講の「日本語教育学入門(担当:上田和子教授)」では、国内外の日本語教育事情概論や入門時の教育内容などを15回の授業で学んでいます。14回目にあたる7月8日は、「WEB 先輩に聞く」というテーマで、日文出身で現在日本語教育に従事している3名の先輩を迎え動画配信を行いました。
先輩は、尾崎有以さん(大阪府下の大学非常勤講師)、松本美穂さん(神戸市内の日本語学校非常勤講師)、若杉美穂さん(インド、ドゥーン大学でJICA派遣隊員として勤務)の3人です。いずれも本学の大学院修士課程修了生で、尾崎さんは5年以上のキャリアのある中堅教師、松本さんはこの春着任したばかりの新人教師、そして若杉さんは国内のキャリアを経て海外勤務といういずれも個性的な先輩ばかり。授業担当者の筆者とともに4名でのMeetingは1時間余りになりました。
自己紹介に続いて、一人ずつ日本語教育との出会いや仕事での様々な経験が話され、その後、事前に受け付けていた受講生から先輩への質問に対する回答がありました。質問には、普段授業を聞きながら疑問に思っていたことなども含まれ、先輩たちも後輩の質問の鋭さ、深さに感じ入っていました。
受講生は動画を視聴した後で、課題を提出することになっていて、締め切りはまだ先ですが、次々と感想が寄せられています。文面から後輩たちが、行動的な先輩に大いに刺激を受けている様子が読み取れ、日本語教育に対する理解と関心を深める機会になっていたことが分かります。
配信は、事前にZoomによるMeetingを録画し、クラスルームで受講生に公開する形をとりました。コロナ禍による影響は様々にあり、この授業も対面ではなくオンデマンド配信と、もどかしい一面もありましたが、このような先輩とつないだ授業が可能になったのは一つの成果と言えるかもしれません。特に海外勤務の若杉さんとは3時間30分の時差を越えての活動でしたが、今後につながる様々な可能性を感じさせてくれました。コロナ禍を乗り越えて、先輩たちは各地で明るく楽しく挑戦を続けています。
文責:上田和子(日文)