2015.09.01

三品ゼミについて

maru 研究室だより tag 三品ゼミ

ゼミでは、担当者の専門としている作家が泉鏡花(いずみ きょうか)という日本近代幻想文学の大家、ということもあって、オーソドックスな名作ももちろん読みますが、幻想的で、怪奇性や耽美性の強いものなど、少し変った味わいのある作品も多く取り上げます。また、鏡花の活動時期が明治・大正・昭和に渡っているので、ゼミでも、明治から昭和までの広い時代の作品が対象となります。たとえば、現在の三年生のゼミで春学期に読んだ作品のラインナップは、泉鏡花、田山花袋、国木田独歩、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、岡本かの子、夢野久作など(漱石、鴎外、芥川、川端、太宰といった人々は秋に登場予定)。キーワードは「都市」と「幻想」です。報告は作品の考察だけでなく、作者や時代背景、先行文献についてなどの調査も課されます。多彩な近代の作家たちの文学的関心、表現へのこだわりや方法、また同時代の社会史、文化史的背景との関係にも目を向けていくなど、幅広い関心を育てて自分の中の抽斗を増やしていって欲しいと思います。

本を読むのが大好きなかた、魅力に溢れた不思議なお話を渉猟する喜びを更に深めたいかた、お待ちしております。
☆オフィスアワー:木曜日5限目
下記にメールを頂ければ上記以外の日程でも調整可能であれば相談に応じます。
Email:rmo★mukogawa-u.ac.jp
(注)★を@に変えてお送りください。

私たち三品ゼミは、日本の近代文学を専門に勉強しています。ゼミの内容は、毎回一人か二人のゼミ生が、ある近代作品について調べ、考察等を発表という形式で述べるというものが主です。その発表の後には、先生やゼミ生との意見交換が行われます。ゼミ生が意見を述べ合う時間は毎回設けられているので、他の人の感想や考察を知ることが出来ます。そこで新しい見解に出会うと非常に刺激を受けるうえ、自身の考えの幅を広げることも出来、貴重な時間となることだろうと思います。

(4年 永橋はるかさん)