江戸を知り、探究する心を養う
江戸時代の文学を研究するゼミです。研究対象は浮世草子や読本などの散文作品はもちろんのこと、歌舞伎・浄瑠璃、俳諧、あるいは文化に関することなど、多岐にわたります。学生が本気で取り組める題材をみつけられるように、皆でいろいろな話をしながらゼミを進めています。
江戸時代は、庶民の文化が花開いた時代でした。さまざまなジャンルの書物が出版され、人々の知的好奇心はとどまるところを知りませんでした。そんな江戸の人を見習って、探究する喜びに身をゆだねる心地よさを大切にしていきたいと思っています。
穏やかで優しい羽生先生のもと、アットホームな雰囲気で楽しく近世文学を学んでいます。前期は、近世を四つに区分し、それぞれの時代で気になる点や問題点を見つけ、グループで研究発表をしました。後期は「大晦日はあはぬ算用」(『西鶴諸国ばなし』)と太宰の「貧の意地」(『新釈諸国噺』)を読み比べ、両者の違いとその意図を考察することから始まり、現在は、個人で自由に研究を進め発表を行っています。グループ研究、個人研究を経て、他者の視点に触れ意見交換することで、より自分の視野を広げていくことができました。卒論に向け研究のノウハウを学ぶだけでなく、ゼミ生同士のコミュニケーションも大切にしており、毎時間、先生も交え互いの近況報告で盛り上がっています。近世文学に興味のある人はもちろん、楽しいゼミ生活を送りたい人におすすめです!
(三年 渡部さつき・増市紘子)