日本語ライティングで学ぶ、文章作成の基本。
ここでは「新科目・日本語ライティング[1]」でお目にかけた自己紹介文をもう少し拾いあげてみましょう。
この自己紹介文の狙いは次の2つでした。一つ目はすぐに出来たのですが、二つ目はなかなか苦戦しました。
- 段落がつかみやすいよう、1段落に1つ、自分の好きなものを書く。
- 無用な省略を避けるため、添削・推敲を繰り返して清書する。
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景色を見ることが好きだ。電車や車に乗ると必ず外の景色を眺めている。
立ち止まって景色を眺めるより、動いている乗り物から一瞬で見渡す方が好きだ。
カレーが好きだ。家でよく夕飯にカレーが出るがその味に慣れてしまって好きではなくなった。
しかし、お店に食べに行った時、驚くほどおいしくてカレー屋のカレーが好きになった。カレーと一緒に食べるナンも好きだ。
雑貨が好きだ。その中でも特に家具が好きだ。
お店やカタログで自分の好みの家具を見つけると、いつかこんな家具に囲まれて生活したいと思い、わくわくする。
デザインや色が限りなくある家具の中で自分の思い描くものとぴったり当てはまった時、とても幸せになる。
音楽が好きだ。音楽はいつでも私を良い方向へ導いてくれる。
中学生のとき、吹奏楽部に入部したことで充実した三年間を送れた。
高校一年生のとき、人間関係や勉強が上手くいかず内向的になった私に、ある曲が前に進む勇気をくれた。
校内読書会の司会や弁論代表者に立候補するようになり、次第に人間関係や勉強も上手くいくようになった。
それで、落ち込んだり物事が上手くいかなくなったりしたときには、大音量で音楽を聴くようにしている。
歌が好きだ。
小学生の頃から歌が好きだった。というより、当時は音楽が好きだった。小学生の時の音楽の授業が好きだった。だから、歌は「その中のひとつ」という認識だった。
「音楽」という曖昧な中から「歌」一つを好きになったきっかけは、福原美穂という歌手の歌声を聴いたことだ。
それは私が中学二年生の頃。彼女が一般人としてテレビに出て歌っているのを見て、彼女のすばらしい歌声に衝撃を受けた。
彼女はいつでも、とても楽しそうに歌う。まるで、歌うことが楽しくて楽しくて仕方がない無邪気な子どものようだ。そして、そんな彼女に憧れを抱いた私は、彼女の歌い方を真似するようになった。
そうしているうちに歌うことが楽しくなり、「歌」だけでなく、歌うことも好きになった。
それから高校にあがり、色々な音楽に関わっている人たちと出会い、デュエットをしたりアンサンブルをしたりと音楽を共有して、もっと歌うことと歌が好きになった。